忍者ブログ 不立悶字(ふりゅうもんじ)

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連載「白銀の翼」02〜04、
短編「through a mirror」前編、お題「色彩形容詞」を更新、
web拍手お礼画面用Text3種を差し替えました。

更に今までこのブログに載せたおまけショートを、
サイトのほうにまとめました。
まさか28編もあるとは!
きちんとタイトル考えようかと思ったのですが、断念……。
仮タイトルそのままなので、逆に解りやすいですかね。
今後も定期的にまとめるつもりでおります!
ますます縦長になったので、ジャンプ出来るようにしてみました。
いい加減あきらめて、テーブルとかボタンとか使わないと駄目でしょうか。

そしてそして、なんとリンクを貼ってくださるという方が現れたので、
Linkのページと、今更ながらAboutのページを作りました!!!
サイト開設からちょうど半年。
嬉しい区切りとなりました♪

「鏡像〜」の話は短編としながらも書き終わりませんでした……。
おまけばっか書いてるせいですね……。
web拍手は直江の赤鯨衆ライフです。
ほんとはこういうのをもっと増やしたいところです。

そして……!
今回はweb拍手用Text落選組です。
つづき
 驚いたものだから、表情に出てしまったらしい。
「なんだ」
 高耶が訝しげに聞いてくる。
「いえ」
 打ち合わせ中の話題にしてはあまりにも場違いな内容だったので、声をひそめて言う。
「背、また伸びました?」
 高耶の顔はあからさまに、何だ、そんなことかと言っている。
「んな訳ねーだろ。お前が縮んだんじゃねーの」
「………年寄り扱いはよしてください」
 高耶は楽しそうに笑った。
それでもまだ直江が隣に立って背を比べたりしているものだから、
「心配しなくても、お前を追い越したりはしねーよ」
 書類に何かを書きつけながら高耶はそう言った。
 そこまでは考えていなかったが、高耶がそう言うならそう思うことにしよう。
「そうですね。あなたが私より大きくなったら、何かと不便でしょうね」
 特に、"そういう"時に。
 高耶は直江の心中が読めるのか、馬鹿にしたような表情で返事すらしない。
 わざとらしく、
「どんな場合に不便なのか具体的に説明しましょうか」
と言うと、くい気味にいい、と答えが返ってきた。




 目を覚ますと高耶の片腕が自分の胸の上に乗っていた。
 足もなんだか絡まっている。
 何かを抱くようにしていると、安心して眠れるらしい。
 起こさないように苦労して抜け出すと、
今度は寝返りついでに掛けていた毛布をまるめてかかえこんだ。
 直江はなんだかそれが妙におもしろく思えて、
口元を緩めながら身支度を整えた。




 これから数時間は、相手方に動きはないと踏んで、高耶は隊士たちに交代での休憩を
取るように伝達した。
 最初の休憩組に組み込まれた直江は、渡された弁当を手に煙草を吸っていた。
 正直、あまりおいしそうには見えないな、と思っていると、背後からささやき声がする。
『直江』
 普段は絶対"橘"としか呼ばない高耶だ。
 何事かと思って振り返ると、弁当をぐいと差し出してくる。
 中華風の弁当には白米でなくチャーハンが入っていたのだが、その脇に詰め込まれた食紅の赤。
 高耶の嫌いな紅しょうがだ。
 直江は一応あたりに気を配りながら、誰にも見られないようにそれを自分の弁当に移した。
「残せばいいでしょうに」
「卯太郎に笑われるんだよ」
 高耶はそう言うと、まるで何事も無かった風を取り繕って去っていった。




『ア、ア、ア、ア』
 高耶の声がだんたん高くなってきて、終わりが近いことが直江にはわかる。
 少し顔を近づけただけで、高耶の方から直江の唇に吸い付いてきた。
『ンッ──……、ンンンッ、ンンッ』
 妖しく揺れだす高耶の腰を押しとどめて、性器の根元をキツく掴む。
『ック……!』
『まだ駄目』
 直江の意地悪を、高耶は苦悶の声と愉悦の表情で受け入れる───………
「橘!!」
「……はい?」
 目の前の場面が一瞬にして会議室へと変わった。
 たった今、イきかけていたはずの人物が、壇上から怒りの視線を投げつけてくる。
「何ぼやっとしてる!聞いてるのか!?」
「いえ、聞いていませんでした……」
「ったく、何考えてんだ!」
 怒鳴り散らしても高耶の怒りは収まらない。
 直江が他の隊士たちを見ると、下を向いたまま黙りこくっている。
 これでは意見が揃わずに滞っていた会議が、ますます萎縮するだけだ。
 だから、釘を刺すつもりで言った。
「何を考えていたか、話して聞かせましょうか?」
 その言葉を聞いて、高耶は何と思ったのだろう。
「……………いい」
 やっぱり怒り気味に言って、ダレきった会議室を見渡した。
 もう三時間は軍議が続いている。
「少し、休憩にする」
 大げさなため息とともに告げると会議室が安堵の吐息に包まれたから、
10分だけだぞ!、と高耶は念を押した。
 そして。
「橘、ちょっと来い」
 怒りの表情で、直江に別室に来るように言う。
 直江は高耶に返事をしながら、いまこの状態の自分を呼び出して、10分後またここに
戻れるつもりでいるのかと、高耶の自分に対する認識の甘さを改めて痛感した。




改めて痛感した、じゃないですよね。
別室でどうなったかはご想像にお任せするということで。
直江の頭の中を想像すると、どうしてもエロス方向に……。
紅しょうがは、おいしいのに!
私はいつも牛丼店で多めにもらってきます♪
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