忍者ブログ 不立悶字(ふりゅうもんじ)

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連載「uncommon life」、パラレル短編「"bird"cage」、
おまけtext19話、web拍手お礼画面用Text5種を更新しました。
それからパラレル設定で「early-"bird" shift」の1日1話更新を開始しました。

まずは「uncommon life」が終了です。
それから新しいパラレル設定のお話を更新しました。
短編はちょっと暗くなりましたが、
ほんとはもっと軽く読める感じでいきたいです。
しばらく、1日1話で続けてみたいと思います。
それから、IndexにランダムでGIFアニメが表示されるスクリプトを配置してみました。
見るたびに変わったら楽しいかなあと……!
とりあえず急いで作ったものなので、順次改良していきますね。
怨将陣も作りたいですし!ちなみに、お気に入りは開崎さんです♪

それから……。
改めまして、いつもいつも拍手をありがとうございますっ!!
レス不要の方も、メッセージありがとうございますっ!!
一応、今回の拍手のお礼SSは、テーマを"春"にしてみました。
「年始め」と同じ設定です。
書いてて思ったのですが、カタブツ直江も、
同心ともなれば江戸弁くらい喋れないと駄目ですよね。
「おめぇさんの犬ですぜ。狂犬でさぁ」みたいな。
「大丈夫でぃ、怖かぁねぇ」みたいな。………すみません。
景虎さまも、なんせ将来(?)は美術2ということで、
ものすごく前衛的な作品をつくるんじゃないでしょうか♪
一応、この江戸時代の設定で、直江がお嫁さんもらったり、
景虎が商家のおかみさんとデキちゃうお話とかもあるんですが、
あまりにも需要がなさそうなので、それはまたいつかにします……。

いつもより更新量が多くて、誤字脱字が心配……;;
ではでは、以下から「uncommon life」その後のお話とパラレル設定のお話です。
つづき
「新たな変換装置の生産が決まった」
「じゃあ」
「ああ。次は一度に三台だ」
 今回の作戦で壊れてしまった装置の修理に加えて、新たなものを開発することになったのだ。
「でも何故、急に三台も」
 そもそも変換装置の開発が急ピッチで進められたのは、霊波塔奪還作戦にどうしても装置が必要だということが高耶の念頭にあり、密かに直江に指示が出されていたからであって、作戦が終了したことにより装置の必要性は失われてしまったはずだ。
「いや、この先も生産は続ける」
「………楚体もないのにですか?」
 首を傾げる直江に、高耶は言った。
「装置があれば、例えば大停電があった時、霊力を電力として供給することも可能になるだろう?」
「ええ、原理としてはそうですが………霊力源がありません」
「もちろん、それが確保出来た場合にだ」
 もし四国全土規模の停電が起きたとしたら、それこそ田所の言うように四国結界の霊力を利用でもしない限り、とてもまかなえるものではない。装置にだって、かなり改良が必要だ。
 高耶は何故急に、そんなことを言い出したのか。
「それが今すぐ、必要だというんですか?近々、大地震が起こるとでも?」
「いや───。あくまでも備えとして、だ」
「………ならいいんですが」
 何だか釈然としない直江は、眉をひそめた。

  □ □ □

「それより、出来るのか。あいつがいなくても」
 田所が逝ってしまったことにより、装置の開発にはかなり支障がでるだろう。
 それは間違いない。
「こんなところで、躓いてる場合じゃないだろう?」
 赤鯨衆は、戦闘力至上主義だ。
 田所の抜けた分、ますます直江が戦闘に参加する機会が減ってしまう。
 高耶の傍らへの道のりが遠のくとも思えるが、違う部分での地位向上という効果は期待できると思っていた。
 つまり、いざ小源太と《力》で対決となれば負ける気はしない直江だが、さすがにそれをしたところですぐに小源太の地位に取って替われるという訳ではない。室戸のようなルールがあれば別だが、上に行くためには、根回しやら時間やらが必要になってくる。
 遊撃隊に空きがなく幹部陣も健在な現状では、どんなに戦闘で効果をあげても、入れる隙間がないのだ。
 ならば、自分に戦闘力以外の付加価値をつけることも、高耶の傍らへの道に繋がっているのではないか。直江はそう踏んでいた。
 まあそれでも、田所の不在が痛手であることに変わりがないが。
「逝かせるべきじゃなかったんじゃないのか」
 高耶は厳しく追求する。
 けれど直江には、もうひとつの真意があった。
「"ここ"が前に進もうとする魂を妨げる場所であってはならないでしょう」
 驚いた瞳で、高耶は直江を見た。
「田所が逝くというのなら、逝かせてやるべきだと思ったんです」
「直江………」
 しばらく直江を見つめていた高耶は、
「おまえは、そんなことはどうでもいいんだと思ってた」
と言って、そっと俯いた。
「………ええ、本当はどうでもいいんです。そんなこと」
 高耶の傍に寄った直江は、俯いた顔を持ち上げた。
「この男は、あなたのことしか考えていない」
 一刻も早く傍らへ。自分は、あなたの隣に立たなければ意味がない。
 けれど田所を引き止めてしまっては、高耶の隣にいる資格を失ってしまうような気がしたのだ。
 心はいつも、高耶の元にある。
 あなたの傍へ行く。
 全てはそのために。
 そのことを伝えようと、直江は高耶に唇を寄せた。



───ちゃんちゃん、ということで。
もともとは、大転換後に何で直江が監視奉行(でしたっけ?)になったのか、
四国の電力調査なんかしてるのか、という疑問から始まったお話だったんですよね。
電力供給なんかを、出来れば全部直江の手柄にしちゃうつもりだったのですが……。
"ちょっとは貢献した"くらいにはなりましたかね?
では以下から、パラレルのENシリーズの設定です!



「ああ~っ!誰でもいいからチューしてえ~~っ!」
 ファストフード店でハンバーガーにかじりついていたら、矢崎が突如、奇声をあげた。
「はずかしいからやめろよ~」
 隣から譲が、ポテトをつまみつつたしなめる。
 矢崎は高耶に、ヤング誌のグラビアを見せてきた。
「みろよ、この子!やわらかそ~~~~」
 確かに、ふっくらとした唇も、少女らしいゆるめの二の腕も、触れれば確実にプニプニしていそうだ。
「想像しただけで……ヤバいヤバい」
 矢崎はテーブルに突っ伏して、わざとらしく前かがみになる。
 中学生かよ、と譲は笑いながら突っ込んだ。
「仰木、お前はたまってねーの?」
「ん?………まあ、それなりに」
 以前だったら、譲を差し置いてふたりで盛り上がるような話題かもしれない。
 しかし矢崎には悪いが、今の自分はこの子で満足できる自信がない。
「どうしたの、高耶。おなかでも痛いの?」
「………柔らかいだけじゃ、駄目なんだよな」
「え?なに?」
「いや、なんでもない」
 急に脳内がピンク色に染まり始めたから、慌ててそれをかき消した。
(サイアクだ……)
 危うく高耶も、前かがみになるところだった。

  □ □ □

「家事は絶対分担!これからの男はそれくらいできないとっ!」
 沙織は机に拳を叩きつけて、言い切った。
 それを受けて、矢崎は心底厭そうな顔をする。
「俺は無理だわ~~。うちの親父なんて、ぜって-やらねーぜ?」
「うちは洗濯はさすがにやらないけど、洗い物なんかはよくふたりでやってるよ」
「さっすが成田くんのおとうさん♪」
 夢見顔になる沙織の横から、譲は高耶に話をふってきた。
「高耶は家事、バッチリだもんね」
「まあな。好きでやってるわけじゃねーけど」
「じゃあ、いーがーいーにー、いい旦那さんになるかもねえ」
 "意外に"を必要以上に強調する沙織を、高耶は横目で見る。
「でもオレが主婦だったら、ぜってー旦那になんて手伝わせねーぜ?」
「ええ~、なんでえ~~?」
「だって………普段何もしない奴に手伝わせてみろよ?料理ったって包丁の持ち方もなってねーし、食器洗わせたっていつもと違うとこに平気でしまうし、洗濯物干すときだってちゃんと──ッ痛てぇ!」
 突如現れた千秋が、背後から高耶の頭をはたいた。
「具体的な相手を想定しすぎなんだよ、お前は」
 恥ずかしい……、と半眼になっている。
「身内の恥をさらすな、バカ虎」
 後頭部をさする高耶を置いて、千秋はブツブツ言いながら去っていった。


おバカ&所帯じみたものになってしまいました。
が、とっても楽しい♪
上ふたつと下ふたつの高耶さん、同じ人とは思えないですね……。
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